2009年9月30日
9月29日、野田市議会において全国で初となる「公契約条例」が成立しました。同市が発注する公共工事や委託業務に従事する労
働者の賃金
水準を守るため、最低賃金を市が独自に設
定する条例で、2010年度から施行されます。
公契約を巡る問題では、一般競争入札の普及により談合問題が改善された一方、過度の競争で低入札価格工事が増加し、そのしわ寄せを下請けの業者・労働者に一方的に押し付ける無法とも言える状態になっています。
千葉土建は同日の29日、県庁で記者会見し、「歓迎」の見解を発表しました。NHK「首都圏ネットワーク」の取材にも協力。この模様は29日に放映されています。
今後も、制度を活かし県内他自治体での制定と、国での「公契約法制定」めざし奮闘していきます。 |

条例採択時の野田市議会(9月29日)

記者会見の様子(9月29日、千葉県庁で)
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=千葉土建の基本的見解=
2009年9月29日
千葉土建一般労働組合
中央執行委員長 鈴木雄一
9月29日野田市議会において「野田市公契約条例」が成立した。
千葉土建一般労働組合は野田市が先駆けて公契約条例を成立した事について歓迎し、以下5点で評価するものです。
(1)全国で初めて出来た公契約条例
(2)前文に公共事業の低入札により、従事する労働者に賃金低下を招く状況になっている事を明確にしていること
(3)8条連帯責任、13条損害賠償の罰則規定により、受注者に条例の履行を担保したこと
(4)現下の情勢で、最低賃金法にこだわらず、2省協定賃金(設計労務単価)の8割を最低賃金の目安としたこと
(5)一人親方などの請負的労働者は、第5条の保護される対象規定から除外されるおそれがある、まず条例を作り、運用する中で改善していくとしたこと
この条例ができた背景について
(1) 1983年24回大会から全建総連が運動し、県内26自治体で「意見書採択」、うち4自治体で公契約条例検討決議がされた。全国では2009年8月771議会で採択がすすみ自治体過半数の採択に迫ってきた。
(2)野田市では千葉土建野田支部が2002年から公契約条例の意見書採択に取り組み、野田地区労連や諸団体と共同して運動を進めてきた。2005年3月に議員発議で意見書が採択。同年4月に千葉県市長会で野田市長提案の「意見書」が採択された。
(3)公契約でワーキングプアーが生み出されている。
(4)最近行なった組合員アンケートでも、「今月も単価が一方的に下げられた」「仕事不足のうえに、1日1万円の手間では生活できない」「死にたい」「生きる気力が無くなる」など、悲痛な声があふれている。
厳しい不況による仕事不足を背景として、建設現場は無法状態とも言える指値発注や低単価の押し付け、赤伝処理(一方的な減額)が横行し、そこで働く建設労働者の生活は日増しに劣悪な状況に追い込まれています。過度の競争で低入札価格工事が増加し、下請業者や現場労働者の工事代金や労働条件の切り下げが深刻な問題となるなかで、「建設現場に適正なルールを確立させる」ことが急務です。5月の警察庁発表による08年自殺統計によると、自殺者全体が2.6%減の中、土木・建築578人(14.5%増)と不動産102人(13.3%増)と大幅に自殺者が増えています。
全建総連が中心となって進めてきた「公契約条例(法)」の制定に向けて、私たちは、公契約労働に携わる他産業の人たちをも巻き込んで、県や市町村議会での「意見書採択」、議員懇談、シンポジウム(研究会)の開催など、広範な運動にとりくんできました。
今後の運動
(1)国で公契約法を制定させる
(2)条例検討を採択している県内4自治体をはじめ、県内すべての自治体で条例制定運動をすすめる
(3)地元企業、建設業界と条例制定の環境づくりをすすめる
(4)手間請労働者について、「請負契約であり、雇用契約ではない」という言い逃れができないように、請負であったとしても保護対象であることを明確にするため運動を進めます。
千葉県野田市は、市が発注する公共工事や委託業務に従事する労働者の賃金水準を守るため、最低賃金を市が独自に設定する市公契約条例可決し、2010年度から施行します。
同市は、一般競争入札の普及により談合問題が改善された一方、過度の競争で低入札価格工事が増加し、業務に従事する労働者の賃金の低下を招いている。条例制定により受注事業従事者の質が担保され、事業の質確保につながると説明しています。
私たちは市長が「国と一戦交える覚悟で、この条例を制定した」との決意と英断を評価し、全国ではじめて制定された「公契約条例」を追い風に、国での「公契約法制定」をめざします。当面は県内の自治体での条例の制定めざし、地元企業、業界との合意を築き、建設産業の発展をめざし今後も奮闘することを誓います。 |